分子栄養学 生活

分子栄養学に興味をもったので【栄養素編】

メグビーのサイトより引用しています。
https://www.megv.co.jp/molecularnutrition/?page_no=3

 

目次

栄養素編

タンパク質

タンパク質(プロテイン)

私たちが生きていく上で必要不可欠な栄養素で、三大栄養素の1つです。語源になったギリシャ語の Proteios には、「何にもまして重要」という意味があり、栄養を問題にした場合、タンパク質は最優先すべきものだと言うことが分かります。私たちの身体は、脳や心臓などの内臓や骨、筋肉、皮膚、毛髪、爪など、ほとんどがタンパク質からできていて、身体の中のタンパク質量は体重 16.4%を占めています。タンパク質なくして、身体は動くことも形を保つことすらもできないのです。

タンパク質は、遺伝子情報に従って20種類のアミノ酸が鎖状につながってできています。これらの組み合わせの違いは、タンパク質の性質を決め、多種多様な働きを与えます。例えば、血中の酸素を運んだり、骨や筋肉をつくったり、食物を消化・分解をしたり、有害物質を処理したりなど、マルチな働きの担い手、それがタンパク質なのです。では食事で摂ったタンパク質が、身体の中でそのまま使われるのでしょうか。タンパク質は、あまりに分子が大きいため、そのままでは吸収できません。そこで酵素がアミノ酸まで分解し、腸粘膜から吸収されるようにしています。

タンパク質は、糖質や脂質のように余った分を蓄えておくことはできないので、食品からしっかり摂ることは、毎日の食事の重要なテーマとなってきます。

 

身体を支える 20 種類のアミノ酸

身体を構成する 20 種類のアミノ酸には、体内で合成できるものとそうでないものとがあります。前者を「非必須(=可欠)アミノ酸」、後者を「必須(=不可欠)アミノ酸」と呼び、9種類の必須アミノ酸は、食事から摂らなくてはなりません。必須アミノ酸のどれ 1 つが欠けても、骨や血液などをつくることはできないのです。

アミノ酸はそれぞれの比率がたいへん重要で、そのタンパク質の価値を表したものが「プロテインスコア」や「アミノ酸スコア」と呼ばれます。アミノ酸の比率が理想的な場合は、それらのスコアは 100 となります。

1つ1つのアミノ酸の働きをみて、そのアミノ酸ばかり摂りたくなることもあるでしょうが、特定のアミノ酸を多量に摂取するよりも、一番少ないアミノ酸を補って全体のバランスを底上げする摂取法の方が、結果的にそれぞれのアミノ酸は役割を果たせます。必須アミノ酸をバランスよく含み、吸収率にも優れている食品を、「良質(=高)なタンパク食品」といい、鶏卵・乳製品・魚介類・肉類など動物性タンパク質を含む食品に多く含まれます。そのバランスも人間のタンパク質に類似しているので、体内での利用率が良いと考えられています。賢く組み合わせて、タンパク質が不足しない食生活をおくりましょう。

十分なタンパク質摂取が健康の決め手!

自分の健康状態をチェックする際、まず「タンパク質がしっかり摂れているか」を問うて下さい。脂肪燃焼、疲労回復、筋力アップなどに役立つことから、スポーツ選手に特に必要なものと思っている人も多いでしょうが、タンパク質の摂取は、あらゆる病気の予防につながります。不足してくると、短期的には、筋肉組織の衰えや血管がもろくなったり、傷の治りが遅かったりするほか、抵抗力も落ちて、感染症になりやすくなります。長期的には生命そのものの危機に陥るのです。

欠乏した時の具体例を1つ挙げましょう。代謝異常で糖質や脂質からのエネルギー不足や低血糖になると筋肉のタンパク質は分解されます。不必要なタンパク質は、過剰摂取の時と同じように尿として排泄されるので、腎機能障害の原因となる負担を腎臓にかけることになるのです。ダイエット中の人も、毎日のタンパク質の必要量は変わらないので、摂取量を減らさないようにしましょう。

誰もが求める美しい肌!

私たちの身体では代謝回転が行われ、毎日新しい細胞へ生まれ変わっています。肌も例外ではなく、およそ28日周期で入れ替わっています。肌のカサつき、くすみなどのトラブルの多くは、タンパク質不足と関係があって、皮膚の一番外側の角質層にどれくらい水分があるかが肌の潤いを大きく左右します。このことから、美肌保持には、皮下組織での細胞分裂の周期を促進する必要があることが分かります。アミノ酸にはこのサイクルを早めて、肌を常にみずみずしく保つ働きがあるのです。角質層に天然保湿成分も十分に行き渡ることから、外界からの刺激から肌が守られ、肌荒れもなくなっていきます。

 

ビタミン

ビタミンA

動物性食品に多い「レチノール」と、緑黄色野菜などに多く含まれる植物性の「βカロチン」の2種類があります。両者とも最終的な働きとしては同じですが、体内でそのまま働けるレチノールには過剰症の心配がある一方、βカロチンは「必要なだけビタミンAに変わる」という特色を持っているので過剰症はありません。

皮膚や粘膜の形成に欠かせないビタミンです。喉・鼻の粘膜が乾燥するのを防いだり、肺・気管支といった呼吸器系の抵抗力を高め、風邪などの感染症にかかりにくくしたりします。病気の回復を早めるほか、みずみずしい肌や艶やかな髪、丈夫な爪を育てるなど美容にも関係しています。さらに、ガン予防にも効果があるという研究も発表されています。

 

目のビタミン

暗いところに入った時に、目が慣れる現象を暗順応といいますが、目の網膜にあるロドプシン(見るために必要な神経伝達物質)の材料となっています。これが不足すると光に対しての反応が鈍くなり、欠乏が続くと夜盲症(とり目)になりますし、そこまでならなくとも、ドライアイや視力低下につながります。また、ムチン層を作って目の表面の角膜と涙を接着したり、涙量を増やして目の粘膜の保湿性を高めたりして、目を乾燥から守る働きもあります。

ガン予防

粘膜の代謝回転を活性化するのに役立ちます。粘膜が乾燥してくると次にできる細胞は硬く厚いものになり、ガンを抑制する通常のメカニズムが機能しなくなります。また、カロチンはビタミンAに変わってガンを予防するだけでなく、カロチン自身が体内を酸化から守ってその予防にあたります。

化粧品や皮膚治療への応用

肌の保湿性を高めたり保護したりする作用があるので、不足すると乾燥肌になってしまいます。皮膚細胞の抵抗力が弱まった結果、細菌感染を起こしやすく、ニキビなどの肌トラブルが起こります。ここから、今まで肌荒れに対する成分として利用されてきましたが、最近では、活性酸素除去作用・加齢によるシワ改善効果が非常に高いということが明らかになってきましたので、その効果を期待した利用がなされています。

レチノイン酸は医薬品成分で、代謝を改善して死んだ角質層を剥がれやすくしたり、皮膚の再生を促したりする作用があります。医薬品のため化粧品には使えませんが、代わりに作用はレチノイン酸より弱い、刺激の少ないレチノールの使用が認められています。レチノールは、酸素・水・紫外線に弱いことから、品質が変化しやすいという弱点があります。ですからレチノール配合化粧品は、ほとんどが夜用となっています。

 

ビタミンB群

水溶性ビタミンの中で、働きが似通っているものを総称してビタミンB群(ビタミンBコンプレックス)と言います。該当するものは、B1・B2・B6・B12、ナイアシン・パントテン酸・葉酸・ビオチンの8種類で、酵素の働きを助ける補酵素の働きを持っていて、それぞれが助け合って働きます。

タンパク質・糖質・脂質が身体の中でエネルギーに変わるのを助け、ストレスに負けない強い身体づくりには欠かせないと同時に、女性が気になるお肌の状態を整える栄養素です。

 

B1

ストレスにさらされる機会の多い私たちにとって、重要なビタミンです。糖質を分解する酵素の活動を助けて、エネルギーに変えてくれるので、乳酸など疲労物質が体内に貯まるのを防ぎ、疲労を緩和し回復を高める効果があります。お酒をよく飲む人やスポーツ選手は積極的に摂りたいビタミンの1つでしょう。

中枢神経や手足の末梢神経の働きは、脳によってコントロールされています。ビタミンB1が糖質を分解して生成されるブドウ糖は、脳の唯一の栄養素なので、不足すると精神が不安定(イライラや不安など)になったり、集中力の低下や運動神経の低下を招いたりします。

B2

エネルギー生成に使われるタンパク質・糖質・脂質の代謝に関わっています。細胞を再生して成長を促進させ、皮膚や毛髪、爪を作るのには欠かせないことから『発育ビタミン』と呼ばれます。また脂肪の代謝に作用するので、肥満予防や解消に役立ってくれます。

さらに、B群の中でも唯一体内の抗酸化システムに関与していて、グルタチオン還元酵素(過酸化脂質を分解する酵素)の補酵素です。血管壁に付着する余剰脂質である過酸化脂質(LDLコレステロール)の生成を防ぎ、動脈硬化を予防する効果が期待されています。ほかにも皮膚や粘膜の健康を保つ役割があって、特に肌に対する効果は大きく、不足すると、にきびや吹き出物、口内炎ができるので『美容ビタミン』とも言われています。

B6

タンパク質の代謝に重要な役割をもっていて、タンパク質合成に必要なアミノ酸が足りない場合に、別のアミノ酸を作り変える働きを助ける補酵素です。皮膚や毛髪を構成しているタンパク質(ケラチン)を生成する働きがあって、健康な皮膚や毛髪や爪を作るほか、成長を促進する効果があります。またアレルギー症状の免疫抗体の元となるタンパク質(免疫グロブリン)の生成に関与しているので、ジンマ疹や湿疹などの症状が抑えられます。

『女性ビタミン』とも呼ばれています。月経前の排卵期になると血中ビタミンB6濃度は低下しますが、PMS(月経前諸侯群)の症状が軽減されたという報告があります。さらに「つわり」の原因の一つでもありますので、妊娠中は通常の何倍も取るようにしたいビタミンです。実際、「つわり」の緩和のための点滴などにも含まれています。

B12

葉酸とともに赤血球を形成してくれる『造血ビタミン』です。赤血球の中の核酸(DNA)の合成に必要な葉酸の働きを助ける補酵素の役割を担っています。どちらが不足しても、悪性貧血(巨赤芽球性貧血)を引き起こします。また神経とも関係があり、末梢神経の傷を修復する作用も持っているため、腰痛の治療にも使われています。

『脳ビタミン』でもあります。情報伝達物質のシナプスがきちんと機能している場合、脳や神経の働きはよくなりますが、年齢とともに、あるいは痴呆症などの病気によってシナプスは壊れていきます。ビタミンB12にはシナプスの修復作用があります。さらに体内時計をもとに戻す作用が分かり、不眠症や時差ボケにも効果があると言われています。

含有量が多いものは、魚・肉・貝類・卵・牛類などの動物性食品です。極端な偏食で無い限り不足する心配はありませんが、菜食主義やビタミンB12吸収に問題のある人は注意が必要です。

ナイアシン

ニコチン酸、ニコチン酸アミドともいい、トリプトファンというアミノ酸とビタミンB2、B6から作られていて、これが不足すると、体内合成能力が低下します。

タンパク質・糖質・脂質の代謝に不可欠であると同時に、皮膚や神経の健康を保つ働きがあります。欠乏症として代表的なのは、舌の先や縁の炎症や食欲不振などの症状がでる「ぺラグラ」という皮膚病があります。さらに、アルコールによる酔いの原因である「アセトアルデヒド」を分解する作用があるので、二日酔いの予防をします。実はつまみで出てくるピーナッツには、ナイアシンが含まれています。血行を改善することから冷え性や頭痛などにも効果的であるほか、中性脂肪やコレステロールを下げる薬理効果が明らかになっています。

パントテン酸

名前に、ギリシャ語の「どこにでもある」という意味が使われている通り、どんな食品にも含まれています。糖質や脂肪が燃焼する際に欠かせない成分で、栄養をエネルギーに転換して、代謝を促進する作用を持っています。またHDL(善玉コレステロール)の生成を促す働きがあり、動脈硬化や心筋梗塞などの予防効果があります。

コラーゲンの生成を促すビタミンCの働きを助け、傷ついた皮膚や粘膜の回復にも役立ちます。このため、ニキビ治療薬にはパントテン酸配合のものがよくあります。葉酸やビタミンB6とともに、免疫のためのタンパク質をつくる働きがあって、風邪や細菌などの感染症への抵抗力を高めてくれます。最近では髪のダメージを改善する助けとなることも明らかになっています。副腎皮質ホルモンとも関係がありあます。これは、私たちがストレスを感じた時に作られるホルモンですが、血糖値と血圧を上昇させて、使えるエネルギー量を増やし、ストレスに対する抵抗力を強めます。

葉酸

赤血球を作り出す際にビタミンB12と一緒に働く栄養素です。葉酸は赤血球内の核酸の合成に必要で、ビタミンB12は葉酸の働きを高める補酵素の役割をもっています。葉酸が核酸の生成に関係が深いということは、DNAの生成にも関与し、細胞分裂の段階で重要な役割を果たしているということです。このことから、日々成長する胎児に不足すると先天性異常のリスクが高くなるので、『妊婦ビタミン』とも呼ばれます。

「脳の食べ物」という名の通り脳の発育に関係しているほか、皮膚粘膜や口内粘膜を強化します。また、血液中のホモシスティン(アミノ酸の一種)のレベルを減少させる働きがあることから、動脈硬化や心臓病・脳卒中・アルツハイマー病の予防効果が期待されます。

ビオチン

血行を改善して皮膚の再生力を高める効果があり、細胞を活性化させて老廃物の排泄を促してれくれます。皮膚や毛髪にとって重要なビタミンなので『皮膚ビタミン』と呼ばれます。もともと皮膚炎を治すビタミンとして発見されたので、ビタミンH(「H」はドイツ語の皮膚Hautの頭文字)と呼ばれ、以前から皮膚疾患の治療薬などで利用されてきました。最近ではアレルギーの元凶と言われるヒスタミンの増加を抑える働きがあることが分かり、アトピー性皮膚炎に効果があると再認識されています。

また、乳酸を分解して再びブドウ糖へリサイクルしてくれるので、筋肉痛や疲労感を和らげます。インスリン分泌を促して糖代謝を高めるため糖尿病にも有効という報告もあります。

 

ビタミンC

最近では美容効果があることで有名になっていますが、生命活動の局所で重要な役割を果たしているビタミンです。かつては死に至る病気として恐れられてきた壊血病(身体の各部から出血する病気)も、この欠乏症と言われていました。ビタミンCは、細胞と細胞をつなぐコラーゲンというタンパク質の合成に関与しているので、不足すると血管壁の結合がゆるんで出血してしまうのです。切り傷などが治りにくいとか歯茎からの出血などが見られるなら、不足しているのかもしれません。

病気から身体を守る働きは大きく、抗酸化ビタミンとして活性酸素を消滅させます。細胞膜内ではビタミンEがいち早く活性酸素と結びつき、身体の中で金属がサビたり油が劣化するような現象を防ぎますが、その後その活性は失われます。そこで、ビタミンCが細胞外でビタミンEをリサイクルさせるというわけです。酸化を防ぐことは、細胞の老化を遅らせ、動脈硬化・ガン・白内障などの予防につながります。その他、日焼けや皮膚の色素沈着を防ぎ、シミやソバカスを予防する働きがあったり、鉄の吸収を助けたり、免疫の仕組みを正常に保つなど、幅広い働きがあります。

水溶性ビタミンなので、体内には2~3時間ほどしか留まってくれません。ちなみにタバコ1本吸うと25~100㎎のビタミンCが失われると言われます。重労働者やスポーツマンは、体力消耗とともに失われるので、こまめな摂取を心掛けると良いでしょう。

 

あらゆる肌トラブルに

紫外線やストレスが原因でコラーゲンなどが破壊されると、肌がダメージを受けて老化が進みます。私たちがストレスを感じた時には、それに対抗するために副腎からアドレナリンが分泌されます。この時、副腎に大量にストックされたビタミンCが、この抗ストレスホルモン生成を助けています。

メラニンは紫外線を吸収することで、お肌をガードしますが、代謝回転が乱れると沈着してシミやクスミの原因となります。ビタミンCには、沈着したメラニンを透明感ある素肌に導く働きがあります。また、シワ・タルミにも効果を発揮します。ターンオーバーサイクルを整え、ハリと弾力のあるお肌を取り戻します。さらに、大人のニキビの発生を抑制するだけでなく、皮膚の代謝回転を高めてニキビ跡の改善に役立ちます。

風邪~ガン予防まで

白血球やリンパ球の機能を高めてくれることから、免疫力の向上効果があります。そのため、風邪を引きにくかったり、その回復が早まったりします。ウイルスが体内に入ってくると、インターフェロン(タンパク質)が増えてその増殖を抑えようとします。このインターフェロンの量は、ビタミンCの量に依存するため、大量のビタミンC摂取は、ウイルスに対抗できる体質づくりにつながるのです。インターフェロンは抗ガン剤にも使用されています。ガン細胞にも同じように働きかけて、細胞分裂を抑制してガン細胞の増殖を抑えられるでしょう。

二日酔いをシャットアウト!

肝臓にはアルコールを分解する働きがありますが、過剰分は処理しきれずに「アセトアルデヒド」となって、体内蓄積されます。ビタミンCには、この頭痛や吐気の症状をもたらすことになる「アセトアルデヒド」の分解促進作用があるので、飲食前や飲食後に多めに摂っておくと二日酔いの症状を緩和してくれます。

 

ビタミンD

脂溶性ビタミンで、食べ物から摂れるほかに、日光を浴びると私たちの体内でもある程度つくり出せるビタミンです。ビタミンDにはいくつかの型がありますが、身体に対する働きの際立っているものは、ビタミンD2とD3の2種類になります。食品中のビタミンDは、ほとんどD3で、魚の肝や魚肉・バター・卵といった動物性のものに含まれていて、植物性食品にもごくわずかですが、椎茸などのキノコ類にD2として含まれます。

普通、必要量は皮膚での生成量で十分まかなわれますが、日照量の少ない地域に住む人やお年寄りなど室内で過ごす時間の多い人などは、その量が不足します。

ビタミンDは、カルシウムやリンなどのミネラルの代謝やホメオスタシスの維持、骨の代謝に関係していて、不足すると子供のくる病などの骨形成異常が起こることで知られています。最近では、ガン化した細胞を正常化する働きも認められています。

 

太陽からの贈り物

日差しの強い日に太陽光線にさらされることは、シミやシワの原因になると嫌厭されがちですが、なにも日光は悪さばかりしているのではありません。必要なビタミンDの90%以上は、太陽の紫外線β波のエネルギーを皮膚が吸収することで生成されているのです。皮膚で作られたビタミンDは、肝臓と腎臓に2つの器官を通り、活性型のビタミンDに変化します。ビタミンDは、活性化されてはじめて様々な生理作用を発揮できるのです。 閉経による女性ホルモンの分泌低下やカルシウム・ビタミンD不足が、日本人女性の骨粗鬆症の原因だと言われています。食事からのビタミンD不足や加齢に伴う肝臓や腎臓での活性化が弱まると、活性型ビタミンDができにくくなります。

ビタミンなのにホルモン?

色々なホルモンと協力して、血液中のカルシウム濃度を一定に保つことでカルシウム作用の円滑な働きを維持しています。カルシウム濃度が低い時は骨からカルシウムを流出させて、カルシウム濃度が高い時は骨に沈着させることで、一定な濃度を維持しているのです。カルシウム不足時には、尿として排泄されないよう再吸収を促す働きもあります。このように、ビタミンDはカルシウムの代謝を調節するホルモンの一種として考えられているので、骨粗鬆症(骨がスカスカになって折れやすくなる疾病)の治療薬として活性型のビタミンDが利用されているのです。

骨と同様、カルシウムが材料になっているのが「歯」。子供はもちろん、大人もビタミンD不足でエナメル質が弱くなって虫歯ができやすくなるケースは多いものです。その他、不足すると筋肉でのカルシウムが不足して円滑な収縮が行えず、痙攣を引き起こすこともあります。

 

ビタミンE

トコフェロールとトコトリエールの2グループに分類され、それぞれにはα・β・γ・δ体があります。効力(生物活性)が最も高いものは、天然型αトコフェロールであるため、ビタミンEと言えばαトコフェロールのことを指すのが一般的です。

優れた抗酸化作用をもつ脂溶性ビタミンで、体内の脂質を酸化から守り、細胞膜や生体膜を活性酸素から守ってくれる栄養素です。この効果により動脈硬化・心筋梗塞・脳卒中の予防、心臓や脳血管などに起因する様々な生活習慣病を予防します。『若返りビタミン』と呼ばれるほか、生殖・出産に関係の深いビタミンでもあります。「トコフェロール」には、ギリシャ語で「子供を授かる」という意味があります。医療現場では、血管拡張剤などとして利用されています。

 

アンチエイジングでガン予防

身体を構成する細胞は、不飽和脂肪酸と呼ばれる細胞膜によって覆われています。身体の「サビ」ともいえる有害な過酸化脂質は、細胞膜を破壊しビタミンや酵素の働きを邪魔します。これが老化の進行やガンの誘発などの原因となるのです。細胞膜に待機しているビタミンEは、いち早く活性酸素に電子を渡して安定化させる不飽和脂肪酸への影響を未然に防ぐと共に、自分は反応性の穏やかなビタミンEラジカルへと変化して、その活性を失います。

血液の「ねばねば」をシャットアウト!

コレステロールは、身体にとって必要不可欠な存在ですが、多すぎると動脈硬化などの原因となります。悪玉コレステロール(LDL)が増えすぎると活性酸素と反応して、酸化LDLとなって血管を傷つけます。ビタミンEには、LDLを運び出して血管中をきれいにしてくれる善玉コレステロール(HDL)を増やし、コレステロールの減少、動脈硬化の予防につながります。また自律神経に働きかけることで、抹消血管を広げて血行を促進するので、冷え性・肩凝り・頭痛・しもやけ、腰痛など血行不良による症状の緩和が期待できるでしょう。

お肌のシミ・シワさようなら。

血流を良くする働きで皮膚の代謝回転を高め、表皮下のメラニン色素のターンバックを促進させます。そしてシミやソバカスを防ぎ、肌の潤いや張りを保つので美肌効果が期待できます。また、紫外線に対する抵抗力をつけて日焼けから肌を守る働きがあることから、化粧品などにも利用されています。

ホルモンバランスを整える女性に心強いビタミン

ビタミンEは、副腎や卵巣などに高濃度で含まれていて、直接男性ホルモンや女性ホルモンなどのステロイドホルモンの代謝にも関わっています。脳下垂体に働きかけてホルモン分泌を促進し、月経前のイライラや生理痛・生理不順の改善に役立つほか、最近では閉経後起きる更年期障害や不妊の治療での利用されているほか、男性でも精子の数が増え活性化するなどの効果が報告されています。

 

ミネラル

カルシウム(Ca)

ミネラルの中で体内に含まれる量が最も多い栄養素で、リン酸カルシウム・炭酸カルシウムの形で99%は骨や歯に蓄えられ、残りの1%が血液や筋肉中に存在します。

働きには大きく分けて2つあります。1つ目は、骨や歯を作ることで知られるように骨格を保つことです。不足状態が続くと骨が弱くなって骨粗鬆症などの原因になるほか、成長期に不足すると、成長が悪く、歯の質が低下すると言われます。骨中では、骨形成(新しい骨を作る)と骨吸収(古くなった骨を壊す)という一連の代謝が活発にされていますが、これに深く関わっています。2つ目はストレスなどを軽減する働きです。血中のカルシウムは、カルシウム結合タンパクとカルシウムイオンとして存在します。後者は神経伝達に関与して、興奮や緊張を緩和する効果があるので、ストレス解消に役立ちます。

その他に、心筋の収縮を増加させて心臓の規則正しい働きの手助け、血液や体液の性状を一定に保つ、血液凝固、細胞分裂の促進、白血球の貧食作用の補助、ホルモンや唾液・胃液の分泌調整、体内での鉄の代謝補助など、生命維持に欠かせない多くの働きを担っているのがカルシウムなのです。

 

年齢を重ねるほど必要量はアップします。

私たちの骨量は、20歳ぐらいにピーク・ボーン・マス(最大骨量)を迎えると言われています。30代では一定レベルを超えなくなり、そこから少しずつ減少します。不足すると、骨や歯に貯蔵されたカルシウムから補給されるため、骨内のカルシウム量は減少してしまいます。また、女性ホルモンとも関係があり、閉経後は骨からカルシウムを溶けることを妨いでいたホルモンが減少しますので、骨からの流出が進みます。

本当はカルシウム不足であるにも関わらず、細胞内にカルシウムが多量に沈着(石灰化)して、過剰になる現象を「カルシウム・パラドックス」と呼びます。これは、様々な生活習慣病や老化の元凶となっています。血中にカルシウムが増えると、血管が縮んで高血圧や動脈硬化になり、脳細胞で増加すると、アルツハイマーや認知症につながります。

吸収率を考えて工夫が必要。

吸収率は年齢によっても違い、幼児で75%、成人で30~40%、老齢になると極度に下がります。さらに同じ食べ物でも、摂取形態、共存する他の栄養源との関係、消化管内のpH、腸管の部位などでも吸収率は変わってきます。

ビタミンDは、腸でのCaの吸収を促進したり、骨の沈着を助けたり、マグネシウム(Mg)は、血中にCa:Mg=2:1~3:1の割合の時にCaの吸収率が良くなります。また、骨に体重がかかることでカルシウムの吸収は促進されるので、適度な運動はCaの吸収に役立つでしょう。それ他、リン(P)については注意が必要です。Ca:P=1:1~2:1の範囲を超えてリンの摂取が多いと吸収が悪くなります。清涼飲料水や加工食品、スナック菓子などに含まれ、実際の食生活ではCa:P=1:2に近いそうです。

供給源としては、乳製品が優れているでしょう。牛乳の主成分である乳糖とタンパク質のカゼインには、Caの吸収を助ける作用があり、吸収率は50~70%とも言われるほど高くなることからも計り知れます。その他、気になるのはCaの吸収阻害物質の代表であるシュウ酸やフィチン酸、食物繊維です。いずれも量的なバランスの問題で、極端な偏食をしない限り心配ありません。

 

マグネシウム(Mg)

300以上の酵素の補酵素として、その活性化に関与しているため、非常に重要なミネラルです。成人の場合、マグネシウムは体内に約25g含まれ、その内70%は骨や歯に存在して骨の弾力性を維持する働きがあります。不足すると骨から溶出して使われますが、働きかけるホルモンがカルシウムと同じため、同時にカルシウムまで骨から流出されて骨量の減少につながります。マグネシウムとカルシウムは、互いに作用し合って働いているため、カルシウムの過剰摂取がマグネシウム不足へとつながりますので、バランスよく摂取することが大切です。両ミネラルの理想的な摂取比率は、Ca:Mg=2:1~3:1です。

腸で水分を集め便通をよくする働きがあるほか、メタボリックシンドロームの一連の症状である、内臓脂肪・血糖値・コレステロール・中性脂肪・高血圧のリスクを下げることが報告されているミネラルです。

過労や睡眠不足などのストレスをはじめ、アルコール摂取や激しい運動は、尿や汗となって体外へマグネシウムを排泄させます。日常の食生活から自然に摂取するのは難しいので、積極的に補給に努めましょう。

 

筋肉の収縮をコントロール

筋肉の収縮は、筋肉細胞の中にカルシウムが蓄積されることよって起こりますが、その量を調整しているのはマグネシウムです。マグネシウムの不足は、筋肉収縮がスムーズにいかずに痙攣や震えなどの原因となります。これが仮に血管壁にある筋肉で痙攣が起これば、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患を引き起こすことになります。また骨を形成するマグネシウムには、骨を正常に代謝させる働きがあるので、不足すると骨がもろくなってしまいます。

血圧のコントロールにも欠かせません。カルシウムが血管を収縮させて血圧を上げるのに対し、マグネシウムは血管を弛緩させて血圧を下げるよう作用します。互いに拮抗して働くことで、正常な血圧は維持されているのです。

抗ストレスミネラル

マグネシウムはストレスによっても消費され、不足するとカルシウムの動きが乱れ、脱力感やイライラや不安感などが引き起こされます。マグネシウムとカルシウムには、神経の興奮を鎮める作用があって、穏やかな精神状態を維持するよう働いてくれことから『抗ストレスミネラル』と呼ばれます。

偏頭痛予防

偏頭痛時の脳内マグネシウム濃度が、通常よりも低いことからその不足が一因と考えられるようになりました。偏頭痛は特に30~40歳代の女性に見られ、男性と比べると3~5倍も多いそうです。

マグネシウムが不足すると、セロトニン(傷口からでる血液を凝固させる物質)が放出され、必要以上に血管が収縮されるので、周囲の神経が刺激されて頭痛を引き起こすのです。

 

セレン(セレニウム)

燃える時に月のような光を放つので、ギリシャ語の月「セレン」にちなんで名付けられました。金属元素と非金属元素(イオウや酸素など)の両方の性質を持ち化学的な性質はイオウによく似ていますが、はるかに反応しやすいミネラルの中の必須微量元素です。「通常の食事をしていれば不足はない」とされてきましたが、近年、食生活の欧米化に伴い、魚介類を食べる機会の少ない人や極端なダイエットをする人の増加で不足する人も増えてきています。

セレンは、体内での過酸化物質を分解する酵素の構成成分で、ビタミンEと一緒に抗酸化物質として作用し、正常な細胞活動の副産物であるフリーラジカルによる損傷から細胞を保護します。このような働きで、老化の進行を遅らせる、狭心症・心筋梗塞・ガンなどの予防に役立つと期待されています。

 

アンチエイジング効果=細胞のサビつきを防止!

過酸化脂質を分解する酵素のひとつ、グルタチオンペルオキシターゼは、細胞を活性化させガンを誘発する活性酸素の働きを抑制します。この酵素を活性化するのがセレンです。活性酸素は殺菌作用などを担っていて、過剰反応は正常な細胞まで攻撃するので、身体のサビや老化を招いてしまうのです。その他にも、心筋梗塞やリウマチ、アルツハイマー症、白内障の患者では、グルタチオンペルオキシターゼの活動が弱いという報告があります。セレンは、ビタミンEの約100~500倍もの抗酸化作用があることから著しい臨床効果があります。

有害物質から身体を守る

水銀は水俣病の原因物質として有名です。海産物にはセレン濃度が高いことが知られていますが、特に、マグロには高濃度の水銀が存在しますが、マグロ自身が水銀中毒症を示すことはありません。それはマグロのセレン含有量が高いからだと言われています。。そのためセレンは水銀と結合して、毒性の低い物質を作ると考えられるようになったのです。

水銀・カドミウム・鉛などの重金属の毒性を無毒化したり、放射線による影響を軽減したりする作用をもつため、水質汚染や大気汚染・多量の薬物摂取・抗がん剤の使用で、その消費は大きくなります。

セレンは精子の活性人

精子の生成に深く関係していて、最近では不妊症の原因としても注目されています。細胞精子にはセレンが大量に含まれていますが、体内に入ったセレンの25~40%は生殖器に集中します。男性が射精する時に、精液とともに大量にセレンが失われていることをご存知でしょうか。精子での脂質の酸化が進むと過酸化脂質が増え、精子の運動性などの機能に影響を及ぼすとも言われています。その他に甲状腺ホルモンの活性に影響を与えます。甲状腺ホルモンは、身体の代謝回転を促す働きがあって、成長や発育には欠かせないものです。この発育と生殖に関しては、ビタミンEより有効とされています。

 

クロム(Cr)

肝臓や腎臓、血液などに2~10mgほど存在する微量ミネラルです。糖質や脂質の代謝を助ける働きがあるため、別名『代謝ミネラル』とも呼ばれます。クロムには、三価と六価があり、私たちの健康管理上、重要なのは「三価クロム」です。環境汚染で問題となっている「六価クロム」は人工的に生成され毒性があります。

クロムはインスリンと結びついて血糖値を下げる役割を担っています。クロムがなければインスリンは活性化せず、ブドウ糖を筋肉や肝臓に取り込むことはできません。インスリンの働きを強化して、糖質の代謝を改善することで糖尿病を予防するとされます。

また、脂質代謝にも関わっていて、血中の中性脂肪やコレステロール値を正常に維持する作用をもっています。そのため動脈硬化、高血圧などの生活習慣病を防ぐ効果が期待できます。

 

美容とダイエットの味方

米国で行われた研究によると、クロムを毎日摂ったところ脂肪と体重が減少したという報告があります。長期にわたり摂取している人が米国には多く、ダイエットの定番ミネラルとして人気があって、その流れは日本国内にも入ってきています。

現代人の大半は、食品の加工や精製に伴い、食物から十分なクロムを摂取できていないと言われます。特に糖分過多の食生活を送っているとクロムは体外に排泄され、体内にはほとんど残らないのです。

間食や甘いものの取り過ぎは、美容にはよくありません。甘いものを欲するのは、脳が「甘いもの(グルコース)不足」サインを出しているので、その解消には、食べてエネルギー補給するしかないのでしょうか。クロムは血中のグルコース濃度が低い時、インスリンの働きを高めて細胞へのグルコースの取り込みを助け、エネルギー不足を解消してくれるのです。

基礎代謝をアップして元気モリモリ!

クロムは血液中のブドウ糖を取り込み、エネルギーとして消費するだけでなく、筋肉の働きを助け、通常の運動で、より多くのエネルギーを消費できます。先の報告では運動をせずに結果がでていますが、運動時の消費エネルギーを増やして基礎代謝機能をアップしましょう。

運動で消費されるエネルギーは約20%、基礎代謝(安静時の消費エネルギー)が占める割合は70%。基礎代謝が高いほどエネルギーを消費させることができるので、ダイエットにつながり生活習慣病予防となるでしょう。基礎代謝が低い人は、体温が低い、冷え性、貧血、汗をかきにくいなど、あまり喜べた状態ではありません。残念ながら年を重ねるにつれ代謝率は下がります。基礎代謝を高めることは、いつまでも若々しくいられる手助けとなります。

 

脂質

脂質

一般的には脂肪と呼ばれ、水に溶けず、アルコールなどの有機溶剤に溶ける性質をもっています。1g当たりのエネルギーは9kcalで、三大栄養素の中で一番高いエネルギー源となります。脂質は、「単純脂質(脂肪酸・中性脂肪など)」「複合脂質(リン脂質・糖脂質)」「誘導脂質(ステロイド・コレステロール)」に分類され、種類は多数あります。

身体の細胞膜、角膜、ホルモンなどの構成成分となるほか、脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・Eなど)の吸収を助けて、身体の機能や生理作用などを一定に保つよう働くのです。貯蔵脂肪としてエネルギーの貯蔵もしてくれていますが、摂り過ぎると血液中に脂質が増え過ぎて、血管壁に脂質が分解されずに残る事になるので、肥満や高脂血症といった生活習慣病になってしまいます。現代は4割近くの人が摂り過ぎであるというデーターがでているので、安心はできないでしょう。

 

あぶら=悪者ではありません!

身体にとって必要だけれども、体内では作れない、あるいはその量が限られているため食事から摂取する必要のある脂肪酸があります。それが「必須脂肪酸」です。種類としては、植物油に多い「リノール酸」、植物油や魚油(EPA・DHA)に多い「リノレン酸」、母乳やレバー卵黄にわずかに含まれ、リノール酸から作られる「アラキドン酸」の3タイプがあります。

▽リノール酸:
体内では作れないので、食品からの摂取が必要です。血中のコレステロールや中性脂肪値をある程度低下させると言われます。

▽リノレン酸:
αリノレン酸はエネルギーになりやすく、必要に応じて体内でEPA・DHAに作り変えられます。EPAには、血栓症予防や抗がん作用があり、アレルギー反応を軽減するほか、動脈硬化症の治療に用いられています。DHAは脳神経系の発育や機能維持に欠かせず、胎児や新生児には特に重要ですし、脳を活性化するので認知症にも効果を発揮します。

γリノレン酸は、細胞膜や皮膚の保護には欠かせないものです。ホルモン分泌を増やしアレルギーの抑制、生活習慣病を予防する効果や月経前症候群を改善するなどと言われています。

食品中にはわずかしか含まれないので、必要量を確保するのは難しいです。体内でも生成されますが、年を重ねるにつれて酵素の働きが弱まって、合成能力も落ちます。記憶をつかさどる海馬に多く見られ、記憶など脳の働きに重要な役割をもっています。記憶力が改善されたという研究結果が発表されたことから、認知症への期待が高まっています。

▽アラキドン酸:
食品中にはわずかしか含まれないので、必要量を確保するのは難しいです。体内でも生成されますが、年を重ねるにつれて酵素の働きが弱まって、合成能力も落ちます。記憶をつかさどる海馬に多く見られ、記憶など脳の働きに重要な役割をもっています。記憶力が改善されたという研究結果が発表されたことから、認知症への期待が高まっています。

油脂の取り扱いにご注意を。

油脂性食品を長期にわたって保存しておくと、匂いや風味に変化が現れます。商品価値とともに栄養価値も低下し、酸化が進み過ぎると毒性も出来てきます。そのため酸化した油を摂取すると、下痢や腹痛などの急性の消化機能障害を起こすこともあるのです。酸化速度は温度が高くなるほど大きくなるので、油をフライなどに何度も使うと酸化は進みますし、スナック菓子やチョコレート、インスタント食品などの保存についても気をつけましょう。

食べ物を美味しくする!!

脂肪自体には、もちろん味は無いのですが、最近の研究で、脂肪には旨みの促進効果があり、それ自体が旨みを表すことが指摘されています。脂肪酸は、食肉の口溶けに重要な役割を果たします。例としては、霜降り肉やまぐろのトロでしょうか。独特の味や食感を作り出して、食べ物をより美味しくしていますよね。

 

カロチノイド

カロチン

主に緑黄色野菜などの植物性食品に含まれていて、カロチノイドの仲間です。カロチンには、αカロチン・βカロチン・γカロチンの三種類あるのですが、中でも、βカロチンはプロビタミンAとして重要なものです。

必要量だけ体内でビタミンAに変換される栄養素で、皮膚や粘膜を保護することからカロチンがビタミンAに変換される量を「ビタミンA効力」といいます。そのため、生理作用では、ビタミンAの働きとして表現されます。髪の健康、夜盲症、視力の低下防止、皮膚や粘膜、生殖機能を維持し、成長を促進します。

変換されなかったカロチンは、抗酸化として働き、身体の中で細胞のガン化や悪玉(LDL)コレステロールの酸化など、様々な悪さをする活性酸素の作用を抑えます。ですから、ガンや動脈硬化、心臓病などの疾病予防効果がある栄養素として注目されているのです。

ビタミンA効力は1/3と言われているので、脂溶性という性質からいっても生で食べるよりも油で調理した方が吸収は高まります。ただ調理法によって吸収率が10~60%と大きく違ってきます。

マーガリン、ラード、バターなどの黄色着色剤として利用されるほか、近年の研究では、皮膚細胞の新生の手助けや紫外線防御などの効果が見出され、アンチエイジング対策として乳液・ローション・美白クリームに配合されるようにもなりました。

 

「αカロチン」

ニンジン・カボチャ・橙黄ピーマン・とうもろこしなどの赤黄色野菜に含まれ、生体内ではγカロチンによって作られています。αカロチン抗酸化力は、βカロチンと比べると、皮膚や目を酸化から保護する力は約10倍もある言われていますが、ビタミンAへの変換率はβカロチンの半分とされます。このため、αカロチンは、βカロチンと一緒に摂取した方がよいと考えられています。肺ガンを抑える効果については、βカロチンよりも優れているという報告があります。

「βカロチン」

主な供給源は、しそ・にんじん・パセリなどの緑黄色野菜ですが、100g中の含有量では、ノリやワカメなどの海藻類も引けをとりません。活性酸素や過酸化脂質(コレステロールの酸化物)を除去して、血液を流れやすくします。そして老化の防止やガンの増殖の阻害、免疫機能の強化、身体の細胞の活性化により、様々な病気にかかりにくくし治癒力を高めます。βカロチンは、他のカロチンに比べると、2倍のビタミンA効力があります。

「γカロチン」

生体内ではリコペンの異性型、βゼアカロチンの脱水素化によって作られます。αカロチンやβカロチンの前駆体としてニンジン等に微量に存在していますが、ビタミンA効力は低いです。

 

ルテイン

最近、目の若返り成分として一躍話題になっているルテインは、βカロチンやリコピンと並ぶカロテノイドの一種です。総じてカロテノイドには、活性酸素を除去する作用(抗酸化作用)が非常にあって、ルテインでは主に眼球内でその効果を発揮します。加齢(40歳を境に減少)や紫外線や喫煙などによるストレスで、体内のルテインは少しずつ消費されて減少していきます。その結果、活性酸素が活発になり、黄斑部(目のレンズ役を担う水晶体や網膜の中心部)に酸化・変性をきたしてくることになります。ルテインは視力回復というよりも、目の老化が原因の白内障、飛蚊症などに効果があると言われます。

また、目に障害を与えやすい青い光を吸収する性質があります。害を与える光線としては紫外線が有名ですが、青色光は光線中で最も高いエネルギーも持つため細胞に与えるダメージも強力です。これは人工光(蛍光灯やパソコンのモニターなど)に多く含まれるのです。黄班色素はルテインとゼアキサンチンの2種類のカロテノイドで出来ているので、黄斑部にこの2つのカロテノイドが十分にあると、まぶしさを防ぐので、映像感覚が鋭くなって物がはっきりと見えるようになります。まるで外出時にサングラスをかけた時と同じような現象が起こります。

 

目のバロメーターだけではなく、女性の健康をサポート!

ルテインは、私たちの皮膚や器官にも存在し、特に乳房や子宮頸部に多く存在することが知られています。体内の蓄積場所は、たいへん代謝が活発で活性酸素が多く発生する場所です。「ルテインが存在する場所=老化しやすい場所」とも言えるでしょう。肌の脂肪量のバランスを整えながら潤いをもたらし、弾力性を高めて、紫外線の光ダメージから肌を守る働きがあるという研究結果がでています。シミ・ソバカスから肌の老化現象にまで対応して「見た目の若さ」を保つほか、腫瘍の成長を抑えることで乳がんのリスクを軽減するなど、その抗酸化力で健康を維持します。

心臓血管の健康にも

ルテインは血液中にも存在して、動脈壁の肥厚(動脈硬化の一因)に影響すると言われています。また、善玉(HDL)コレステロールの働きを活性することで、悪玉(LDL)コレステロールの酸化を防ぐ効果から、動脈硬化などの心疾患予防への期待が高まっています。

 

アスタキサンチン

赤橙色をした天然色素で、βカロチンやリコピンなどと同じカロテノイドの一種です。ヘマトコッカスという海藻に含まれるほか、それが餌として吸収されることで、エビやカニの甲殻類や鮭・イクラなどにも多く含まれます。コエンザイムQ10の150倍、ビタミンEの約550~1000倍、βカロチンの約40倍に相当する強力な抗酸化力を持ち、アンチエイジングをサポートしてくれる成分として近年注目をされています。つまり、活性酸素によりサビついた血管や細胞に再び活力を与える事が知られる栄養素で、身体の「万能サビ取り物質」と言われています。

アスタキサンチンは、体内に取り込まれると一部が必要に応じてビタミンAに変わることが分かっています。肌のカサつきを防いで粘膜を丈夫にし、風邪などの感染症やガンを予防につながるでしょう。その他、不眠症の改善、時差ボケ、生活習慣病の予防効果、ストレス抑制など、そのパワーは広範囲に渡って発揮されています。

 

肌本来の働きをサポート!美白+シワ防止=美

25歳が肌の曲がり角と言われるように、抗酸化物質は25歳をピークに低下してしまいます。40歳を過ぎる頃には、抗酸化力はほぼ半分にまで低下するので、若い肌の持ち主は、抗酸化力が高いということでしょう。 肌の老化のおよそ8割は、紫外線による酸化によって引き起こされます。紫外線が皮膚中に活性酸素を生み出して炎症を起こさせ、肌のハリや潤いを奪ってしまうのです。βカロチンも紫外線ダメージの緩和に役立ちますが、アスタキサンチンの方が、そのダメージに耐え得るという報告がされています。また、皮膚細胞で作られるメラニン色素量の抑制とシミの原因となる色素沈着を抑制する効果、肌荒れやシワの予防効果があると言われます。

目と脳の健康維持に

目・脳には独自の防御システムがありますが、アスタキサンチンは両システムを通過して、直接それらに到達することが可能です。数ある抗酸化物の中で、アスタキサンチンは血管網膜関門(BRB)・血管脳関門(BBB)を通れることのできる数少ない物質の1つなのです。目では、眼精疲労・角膜の黄班変性症・白内障などの予防に役立つと言われています。脳でもその抗酸化力を発揮することが研究で分かっていて、脳の老化によって起こる認知証や脳梗塞などの脳疾患の分野においても有力な抗酸化物と考えられています。

血流促進で、サラサラ効果

血中の脂肪が必要以上に増えると、血液循環が悪くなり動脈硬化を早めます。アスタキサンチンには脂肪に溶ける性質があって、細胞中に入り込んで活性酸素を追い出すことで血液をサラサラにしてくれます。他にも同様の効果を持つ栄養素もありますが、特に血中のLDLコレステロールの酸化を抑える作用が強いのはアスタキサンチンです。

アレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎などの強い味方

細胞膜に十分な量が蓄積されることで、抗ヒスタミン作用を示します。ヒスタミンは、アレルギーによって起る各部の炎症や皮膚の痒みの主原因です。治療で使われる薬のような即効性はなく、持続摂取でその効果が現れるという特徴がありますが、眠気などの副作用もなくヒスタミンの分泌量を抑制することができるので、身体に優しいと言えます。

 

糖質

糖質(炭水化物)

エネルギーになる栄養素の中で最も重要なものです。日本人の一般的な食事では、摂取エネルギーの60%前後を糖質で得ています。以前は砂糖やデンプン、食物繊維などを炭水化物としていましたが、最近では消化できるものを「糖質」、消化できないものを「食物繊維」として炭水化物を2つに分類しています。

また糖質は、単糖類(ブドウ糖・果糖・ガラクトースなど)、ショ糖類(ショ糖・乳糖・麦芽糖)、多糖類(デンプン・グリコーゲン)の3つに分けられます。

植物の光合成でつくられ、体内で消化されると、最終的にはブドウ糖まで分解されます。エネルギーとして使われるほか、脂質代謝にも関与していて、余った糖質は、グリコーゲンや中性脂肪に形を変えて体内に貯蔵されることになります。

同じエネルギー源である脂質と比較すると、発生エネルギーは1g当たり4kcalと少ないですが、燃焼スピードが速いため、エネルギーとしての即効性があります。特にブドウ糖は、脳や神経系に関して唯一のエネルギー源ですので、不足すると頭の働きが鈍ることになります。脳は体重のたった2%しかありませんが、そのエネルギー消費量は20%にものぼります。

1日のはじまりの朝食には、脳や身体へ瞬時にエネルギーを届ける必要があるので、甘いものを口にするのは、理にかなったことと言えるでしょう。

 

やる気とスタミナ増強で元気ハツラツ!

不足すると、脳や神経の活動を阻害してイライラ感がつのり、倦怠感、無気力状態に陥ることとなります。受験勉強など集中しなくてはならない時、これでは困ってしまいます。とはいえ、お菓子などのビタミンを含んでいない糖質ばかり食べていては、脳の栄養源にはなりません。糖質は、ビタミンB1と一緒に摂ることによって、効率よくエネルギーにすることができます。

運動時には、糖質と脂質の両方がエネルギー源となりますが、その初期とパワーを必要とする状況下では、糖質が主に活躍するために、糖質の貯蔵量が問題となってきます。スタミナのある人は肝臓と筋肉中に貯蔵されたグリコーゲン量が関与しています。このことから、より多くのグリコーゲンを貯蔵し、効率よい代謝機能を持つ人が「スタミナのある人」ということがお分かりになるでしょう。ただ、摂り過ぎるとインスリンの分泌が低下して、糖尿病の原因となったり、余分な糖質は中性脂肪となってメタボリックシンドロームの引き金となりますので、注意しましょう。

アルコールを飲むときにも?

肝臓は「代謝(解毒)機能」をもっていますが、発ガン性物質やアルコールなどの化学物質の代謝においては、毒性を発揮します。糖質にはこれを抑制する働きがあり、「甘いもの(砂糖)は、飲酒による肝障害に対して好ましい影響を与えている」という結果が報告されています。お酒を飲む時、太るなどの理由でご飯(でんぷん質)を減らしていませんか。むしろ控えるべきものは、脂肪分であって、糖質ではないのです。

飲酒中は、身体が熱くなりますよね。これは交換神経が活発になり、肝臓のグリコーゲンとともにアルコールが燃焼しているからなのです。これがアルコールが抜けるまで続くのですから、糖浪費と脂肪合成も続くということになり、ついにはグリコーゲン不足と低血糖になります。このような状況下で、あなたは「ラーメンやお茶漬けが食べたい」という衝動に駆られるのです。

 

その他

レシチン

語源は、卵黄を意味するギリシャ語の「レキトース」で、語源通りに卵黄に多く含まれています。元来はホスファチジルコリン(リン脂質の1種類)の別名でしたが、現在ではリン脂質を含む脂質製品のことを「レシチン」と呼んでいます。

約60兆の細胞で成り立っている私たちの身体には、その1つ1つの細胞にレシチンが含まれていて、栄養の吸収や老廃物の排泄など、身体のフィルターのような役割をしています。また、ビタミンA、B1の吸収を助ける働きがあります。体内の化学工場「肝臓」(アルコールなどの毒物除去など)のダメージの修復や肝臓細胞の再生、皮膚や筋肉の代謝回転を活発にして、全身の血行を改善します。 体内のレシチン総量は体重60kgの人で約600gあり、細胞の若さと健康を維持するのに役立っているのですが、体内で生成される量は加齢と共に減少していきます。

以前より、乳化剤として化粧品・医療品分野で使用されていることをご存知でしょうか。食品では乳化分散剤や食感改良剤として、DHA・アラキドン酸などの機能性成分の供給源として、医薬では薬剤成分の皮膚透過性の効果が高く、外用薬として広く利用されているのです。

 

水と油の体内コーディネイター!

私たちの身体は、「水に溶ける性質のもの」と「油に溶ける性質のもの」とから成り立っていて、その仲立ちをするのが「レシチン」です。つまり、レシチンには「油にも水にもなじめる」性質があります。マヨネーズをつくる時に卵黄をいれることで酢と油がよく混ざるのは、卵黄に含まれるレシチンの働きです。この乳化作用によって、血液中のコレステロールを溶かして、コレステロールが血管壁に沈着するのを防ぎ、脂質代謝を活発にします。中性脂肪が分解されるので、動脈硬化や高血圧の予防効果が期待できますし、脂質代謝を促すということは、当然、肥満解消にもつながります。

始めにも述べたように、レシチンが最も多く含まれるのは卵黄なのですが、コレステロールを乳化できるのは、植物由来のものだけと言われています。卵やレバーは動物由来のレシチンであることから、コレステロール値の改善効果を期待するのであれば大豆レシチンの方が勝れていることになります。

ブレインフードで脳の若さをキープ

脳の約40%は、レシチンで構成されています。レシチンの主要成分であるホスファチジルコリンという成分は、脳神経細胞のシナプスに働きかけ神経刺激伝達物質であるアセチルコリンを作り出します。これが脳の栄養素(ブレインフード)と呼ばれる由縁です。脳のアセチルコリン濃度が、記憶力保持や脳機能高めるのに関係しています。老人性認知症の加齢に伴う脳の老化を遅らせるほか、脳や神経の病気を妨げる効果も期待できます。

このホスファチジルコリンは、今度は大豆レシチンよりも卵黄レシチンの方に多く含まれますので、脳の栄養としては卵黄レシチンがおすすめです。

より効果的に「身体のサビ(酸化)」を除去

レシチンにはビタミンEを体内に効率よく浸透させる性質があり、ビタミンE にはレシチンの酸化を防ぐ性質があります。一緒に摂ると相乗効果でそれぞれの働きが高まり、血管や細胞の老化予防にも効果的です。

 

コエンザイムQ10(CoQ10 補酵素Q10 ユビキノン)

私たちの身体の中に元々ある補酵素です。コエンザイムQ10を英語で書くと、co-(補う)にenzyme(酵素)がついてcoenzymeとなって、「補酵素」という意味になります。補酵素とは、直接身体の栄養になるのではなくて、身体の活動を助ける成分のことです。

コエンザイムQ10の体内生産量のピークは20歳前後だと言われます。加齢やストレスなどの様々な要因で減少し、40歳代でその傾向は加速化して、80歳代では半分以上も失われてしまいます。特にその減少が大きいのは、休むことなく全身に血液を送り出している心臓なのです。

 

身体の元気の源。いわゆる、身体のエンジン!

私たちの生命活動の基本となるエネルギーの95%は、全身の細胞1つ1つに存在するミトコンドリアが作り出しています。

コエンザイムQ10は、生体のエネルギー工場であるミトコンドリア内に多量に存在し、エネルギー生産の働き手として活躍しています。例えば、心臓ではコエンザイムQ10が不足すると、エネルギー源であるATPが十分に作れなくなるので、心臓の動きが低下し、動悸や息切れなどの症状が現れてきます。

以前から、コエンザイムQ10は、うっ血性心不全という心臓病に対する治療薬として利用されてきましたので、投薬で心臓の収縮が高まり、血液の拍出量が多くなることは、知られてきたことです。

活性酸素の攻撃を防ぐ、ボディーガード!

もう一つの重要な働きは、強力な抗酸化作用で、フリーラジカルによるダメージを防ぐことです。山本順寛教授(東京工科大学)の研究によると、「酸化ストレスを生む脂質化酸化物質に対して、ビタミンCやCoQ10がいち早く働き、CoQ10が存在する間は、脂質過酸化物の生成はほぼ完全に抑えられた」とあります。コエンザイムQ10は、抗酸化物質の中でも主役的な存在で、その重要度はビタミンCやビタミンEと同格に位置づけられています。

細胞膜には、必要な栄養素を取り込んでウイルスや細菌から身を守ろうとする大切な役割があります。細胞膜が酸化されることは、倦怠感を生んだり様々な病気を引き起こしたり、老化を進めることにつながります。コエンザイムQ10は、体内の細胞膜を過酸化状態から守り、細胞膜の組織を安定させるパワーを持っています。肌に対しても言えます。紫外線による活性酸素のダメージから守り、代謝回転を促して、肌の衰えを改善しますので、常に肌の細胞を若い細胞に保つための対策にもつながります。

美の救世主!?

食品では、イワシ、サバ、牛肉、豚肉、ナッツ類、ホウレン草、ブロッコリーなどに多く含まれますが、食べ物からの吸収されるのは1~2%だと言われています。ですので、30mgのコエンザイムQ10gを食べ物から摂取しようとすると、イワシならおよそ500g(中6匹)、牛肉ならおよそ1kg食べなければならないということになります。

コエンザイムQ10は、もともと医薬品でしたが、規制緩和により2001年からサプリメントや化粧品にも配合できるようになりました。すぐに市場に氾濫し、品薄で入手がしづらかったことは記憶に新しいことでしょう。

むくみや冷えに悩まされる女性は多いものです。原因の1つには、心臓のポンプ機能の疲労と血流の滞りがありますが、コエンザイムQ10は、血流のパワーアップと流れをスムーズにすることで解消してくれます。

皮膚細胞のエネルギー代謝を高め、肌の内側からシワやシミを改善し美肌効果もあります。実験では、肌の保湿成分を作り出す能力が20%も高まったとあります。皮膚に直接塗ることによるシワの改善効果も報告されていて、美容業界でも注目素材です。コエンザイムQ10は、トラブル知らずの素肌づくりの強い見方なのです。

 

活性酸素(フリーラジカル)

「呼吸をする。考え事をする。歩く。」などの全ての生命活動をしている時に(要するに生きているだけで)、必ず体内に発生する物質です。もともと、私たちの体内で作られていて、健康を維持する上で欠かせない物質の一つなのですが 増えすぎると悪影響を及ぼします。

物が酸素と結びつく働きを「酸化」と言います。剥いたリンゴを放置すると茶色に変色しますし、クギは時間とともにサビます。両方とも、空気中の酸素によって酸化された結果なのです。「活性化した酸素」というと、一見よさそうに聞こえますよね。でも、実際は反応性が高すぎて、細胞膜を構成する脂質、DNAなどを傷つけます。つまり、身体の細胞が酸化されて、錆びてしまうのです。ですから、過剰分の活性酸素の発生をできるだけ抑える事が健康維持や老化防止には、とても大切なことなのです。

では、活性酸素にはどのような種類があるのでしょうか。

 

第1段階:「一重項酸素」→強い酸化力

紫外線・X線・放射線などを浴びると発生することで有名で、目や皮膚に大量に発生してシミやシワを作ります。生物体内で発生した場合は、タンパク、脂質、DNAなどと反応して障害を起こすことが知られています。しかし、身体には無毒化する酵素がないと言われています。

○スカベンジャー(抗酸化物質)
カロテノイド(特にアスタキサンチン)、ビタミンA、B2、C、E、尿酸 、ビリルビン、女性ホルモンなど

第2段階:「スーパーオキサイド」→もっとも多い

三大栄養素であるタンパク質・炭水化物・脂質をエネルギーに変える時に発生します。体内に細菌・ウイルスなどが入ってきた時に生成され、体内で最も発生しやすい活性酸素ですが、幸いにもスーパーオキシドは消去されやすいものです。

○スカベンジャー
SOD(スーパーオキサイドディスムターゼ)、ユビキノン、ビタミンC、ビタミンE、β-カロチン、フラボノイドなど

第3段階:「過酸化水素」→毒性が強い

生物が生命活動(呼吸等)をしている時に発生している活性酸素で、SODによるスーパーオキサイドが反応し合って消去する過程や、キサンチンオキシダーゼなどのオキシダーゼの酵素反応等から生成します。ラジカルではありませんが、わずかなきっかけで凶悪なヒドロキシラジカルに変身する不安定さがあるので活性酸素の仲間入りをしています。オキシフルは過酸化水素を3%の溶液にして、傷口の殺菌消毒に利用しているものです。

○スカベンジャー
カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ、ペルオキシターゼ、ビタミンCなど

第4段階:「ヒドロキシラジカル」→もっとも恐ろしい

消去しきれなかった「スーパーオキサイド」と「過酸化水素」が、さらに化学変化することで出来ます。活性酸素の中で最も反応が強く、毒性(酸化力)も強い酵素です。手当たり次第に強力な酸化力で細胞を傷つけます。それどころか細胞内の核にまで入り込み、DNAを狂わせ、がんの発生原因にもなりえる最も恐ろしい活性酸素です。生体内では細胞障害を与える主な要因と考えられています。

○スカベンジャー
グルタチオンペルオキシダーゼ、ビタミンE・C、β-カロチン、フラボノイド、女性ホルモンなど

 

プロバイオティクス

腸内のフローラ(細菌叢)バランスを整えることで、私たちに有益な働きをもたらす生きた細菌(有用菌)、およびその有効物質のことを指します。アンチバイオティクス(抗生物質)が、「細菌(有用菌も含む)を退治する」という治療的なアプローチなのに対し、プロバイオティクスは「菌との共生、よい菌を身体につけて疾病予防しょう」という考えから生まれた言葉です。

その代表選手は、乳酸菌です。といっても、数多い乳酸菌の中で参加資格をもっているものは限られています。何しろ、私たちの身体には唾液の殺菌作用などの防衛機構があるので、「生きたまま腸に届く」とういう条件をクリアしなくてはならないのです。乳酸菌以外にも、ビフィズス菌・発酵乳(納豆菌やヨーグルトなど)も参加しています。 摂取を止めるといなくなるものですが、参加表明している間は、もともと腸に住み着いている善玉菌を増やすように働きます。

 

良い菌VS悪い菌

私たちの腸には、もともと悪い菌なんていなかったのですが、生まれて呼吸をしたとたんに、その移住が始まります。赤ちゃんは母親からの授乳で「ラクトフェリン」(細菌感染防止物質)をもらう必要があります。腸内に約100種類もの腸内細菌がいます。悪い菌と良い菌が種類ごとにまとまって「腸内フローラ」をいう集団を形成し、この勢力がどちらに優勢に傾くかによって健康も左右されます。良い菌の優勢時には、身体に必要な物質が作られますが、悪い菌の優勢時では、発ガン性物質や有害物質が作り出されることから、様々な病気の要因になります。

<悪玉菌>
サルモネラ菌、大腸菌、ピロリ菌など
<善玉菌>
アシドフィルス菌・カゼイン乳酸菌・ビフィズス菌・フラクトオリゴ糖など

胃腸の具合がよい人にも必要です

<これまでに報告されているプロバイオティクスの効果>
・腸を活性化させ多量の排泄物をつくることで便秘を防ぐ。
・過敏性大腸炎や腫瘍性大腸炎による下痢を緩和させる。
・免疫系を強化して病気やアレルギーへの抵抗力を高める。
・ニキビや湿疹などの肌トラブルを減らす。
・乳糖を分解する酵素を供給する。
・栄養分の消化吸収を助ける。
・ピロリ菌感染による胃炎を予防する。
・血圧の上昇を抑えて、コレステロールを減らす。
・発ガン物質の排除・分解しガン予防につなげる。など

プレバイオティクスでパワーをプラス

プロバイオティクスの働きを助ける物質のことを「プレバイオティクス」と呼んでいます。腸内細菌の餌になるオリゴ糖や食物繊維はその代表的なものです。ビフィズス菌は胃酸でほぼ分解され、無事辿り着いたとしても定着しにくい性質があります。プレバイオティクスには、胃での分解を食い止めたり、すでに腸内に定着しているビフィズス菌を増やしたりといった効果が確認されています。

最近では、「シンバイオティクス」という用語も盛んに用いられるようになっています。プロバイオティクスとプレバイオティクスを一体化させて、プロバイティクスの機能性を高めようというもので、トクホ商品によく見られる組み合わせです。

 

ポリフェノール

植物が光合成でつくる糖分の一部が変化したもので、植物の葉・花・樹皮に含まれる色素や苦味、渋み成分の総称です。近年、「赤ワインのおかげで、フランス人は動物性脂肪を多量摂取するにも関わらず心臓病や動脈硬化が少ない」という学説が発表され注目を集めていますが、何も赤ワインだけの特許成分ではありません。ポリフェノールは、ほとんどの植物に存在している成分ですので、その種類は数千にも上ります。

大別すると淡色・無色の「フラボノイド系」とそれ以外の「非フラボノイド系」となり、私たちがよく耳にするカテキン・フラボノイド・イソフラボン・アントシアニン・クルクミン(ウコンなどに含有)・リグナン(胡麻などに含有)など、全てがポリフェノールの一種なのです。ただポリフェノールの約90%は、フラボノイド系に属していますので、前者のポリフェノールの仲間の方が重要な成分と言えるでしょう。

水に溶けやすく吸収されやすい性質がありますが、効果持続時間は2~3時間と短く、体内に蓄積はされません。しかし、血中への吸収率が高いこと、強い抗酸化作用があって毛細血管の強化や保護に役立つほか、活性酸素の働きを抑えて血流を改善し動脈硬化を予防することから、五大栄養素と食物繊維に続く7番目の栄養素として注目されています。

 

お茶のポリフェノール「カテキン」

緑茶・紅茶といったお茶に含まれ、中でも日本茶に豊富に存在しています。優れた抗酸化作用で動脈硬化の予防や血圧上昇を抑えるほか、虫歯予防、消臭作用があると言われます。特にカテキンについては、胃ガン予防効果が高いと認められています。口にすることの多いウーロン茶、これに含まれるカテキンには血中の中性脂肪を減らしたり、食品中の脂肪分を吸収したりして排泄する働きがあることから「ダイエットにいい」ということで脚光を浴びたのでしょう。

大豆のポリフェノール「イソフラボン」

体内で女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをします。ここから乳ガンや子宮頚ガンなどのリスクを軽減したり、更年期障害や骨粗鬆症の予防効果があるとされます。また、2型糖尿病の改善がみられたという報告があるほか、肌に潤いや張り、弾力を与えるので美肌効果もあります。

イチョウ葉のポリフェノール

13種類のフラボノイドが含まれていて、血液・血管系全般を改善して血行をよくする薬効があります。普通のフラボノイドとは異なり、2つのフラボノイドが結合した「二重フラボン」をもつ強力な抗酸化物質です。血液の粘度を下げ、抹消血管を拡張するため、脳内の血行がよくなって脳機能が活性化します。 集中力や記憶力が高めるほか、痴呆症の改善やうつ症状の改善などの効果も認められています。さらに、血液がサラサラになるので、肩こりや冷え性の改善も期待できます。

こんなものにもポリフェノールが・・・

アントシアニン(赤紫色の色素):赤ワイン、ブルーベリー、紫芋、なす
ケルセチン:たまねぎ、ブロッコリー
カカオマス:ココア、チョコレート
ルチン:そば
クロロゲン:コーヒー、プルーン







-分子栄養学, 生活

Copyright© basiblog , 2021 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.