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ソイプロテインは筋肥大しない?ホエイとの違いや研究結果を解説

「ソイプロテインでは筋肥大しない」「筋肉を大きくしたいならホエイプロテインを飲むべき」と聞いたことはありませんか。

ソイプロテインは大豆由来のたんぱく質で、筋トレをしている人にも利用されています。しかし、ホエイプロテインと比較すると、筋肥大への効果が低いのではないかと気になる人もいるでしょう。

結論からいうと、ソイプロテインでも筋肥大は目指せます。ただし、ホエイプロテインとはアミノ酸組成や消化吸収の特性が異なり、研究条件によっては筋たんぱく質合成の反応に差が見られることがあります。

私は10年以上筋トレを続ける中で、ソイプロテインも実際に飲んできました。

この記事では、ソイプロテインで筋肥大しないといわれる理由やホエイプロテインとの違い、筋肉を増やすための使い方について解説します。

  • ソイプロテインで筋肥大しないといわれる理由
  • ホエイプロテインとのアミノ酸や吸収特性の違い
  • 研究結果から分かる筋肥大への影響
  • ソイプロテインで筋肉を増やすための摂取方法

ソイプロテインで筋肥大しないといわれる理由と研究結果

ソイプロテインが筋肥大に向いていないといわれる背景には、ホエイプロテインとのアミノ酸組成の違いや、摂取後の筋たんぱく質合成に関する研究があります。ただし、短時間の生理的な反応と、数週間から数か月のトレーニングによる筋肥大は区別して考える必要があります。

ソイプロテインでも筋肥大は目指せる

まず知っておきたいのは、ソイプロテインも筋肉の材料となるたんぱく質を補給できる食品だということです。

筋肉は、筋たんぱく質の合成と分解が繰り返される中で維持されています。筋肥大を目指す場合は、筋力トレーニングによる刺激に加えて、十分な栄養と休養が必要です。

ソイプロテインには、体内で十分に合成できない9種類の必須アミノ酸がすべて含まれています。

そのため、ソイプロテインを飲んだから筋肉が増えないということはありません。

ただし、必須アミノ酸がすべて含まれていることと、ほかのたんぱく質源と筋たんぱく質合成への反応が完全に同じであることは別です。

たんぱく質の種類によって、アミノ酸の含有割合や消化吸収の特性は異なります。

最初に押さえておきたいポイント

  • ソイプロテインにも筋肉づくりに必要な必須アミノ酸が含まれる
  • ホエイプロテインとはアミノ酸組成や消化吸収の特性が異なる
  • 筋肥大にはプロテインの種類だけでなくトレーニングと栄養が重要
  • ソイプロテインだけが原因で筋肥大しないとは判断できない

ソイプロテインは筋肥大に使えないのではなく、特徴を理解して活用することが大切です。

ホエイよりロイシンの割合が少ないことが理由の一つ

ソイプロテインがホエイプロテインより筋肥大に不利といわれる理由の一つに、ロイシンの含有割合があります。

ロイシンは必須アミノ酸の一種で、BCAA(分岐鎖アミノ酸)にも分類されます。

筋たんぱく質合成に関わる重要なアミノ酸であり、食事やプロテインから十分に摂取することが大切です。

一般的に、ホエイプロテインはソイプロテインより、たんぱく質重量当たりのロイシン含有割合が高い傾向があります。

比較項目 ソイプロテイン ホエイプロテイン
主な原料 大豆 牛乳由来の乳清
必須アミノ酸 9種類すべてを含む 9種類すべてを含む
ロイシン含有割合の目安 たんぱく質の約8% たんぱく質の約10〜12%
消化吸収 製品や条件によって異なる 比較的速い傾向
主な特徴 植物由来のたんぱく質 ロイシンが比較的豊富

ロイシンの割合は原料や製品によって異なるため、表の数値は一般的な目安です。

例えば、たんぱく質20gを摂取した場合、ロイシン含有率をソイ8%、ホエイ11%と仮定すると、ロイシン量はそれぞれ約1.6gと2.2gになります。

この違いは、摂取後の筋たんぱく質合成の反応に影響する可能性があります。

ただし、ロイシンだけを多く摂取すれば筋肉が増えるわけではありません。筋肉をつくるためには、ほかの必須アミノ酸も必要です。

また、ロイシンの必要量や反応には個人差があり、特定の数値を超えれば必ず筋肥大するというものでもありません。

ソイプロテインはロイシンの割合が比較的低いものの、十分なたんぱく質を摂取できれば筋肉づくりに活用できます。

吸収速度が違うと筋肥大の効果も変わる?

ソイプロテインとホエイプロテインは、消化吸収の特性にも違いがあります。

ホエイプロテインは比較的速く消化吸収され、摂取後の血中アミノ酸濃度が上昇しやすいことが知られています。

一方、ソイプロテインは加工方法や摂取条件によって消化吸収のされ方が異なります。

そのため、ソイプロテインは必ず吸収が遅い、ホエイプロテインは必ず筋肥大に優れている、と単純に考えることはできません。

筋たんぱく質合成は、摂取したアミノ酸の量や組成、トレーニングの有無などによって変化します。

研究では、たんぱく質を摂取した後の数時間における筋たんぱく質合成の反応を調べることがあります。

しかし、その短時間の反応が大きかったからといって、数か月後の筋肉量も必ず多くなるとは限りません。

長期的な筋肥大には、トレーニングを継続すること、十分なたんぱく質を摂取すること、必要なエネルギーを確保することなどが関わります。

吸収速度だけで決める必要はない

ホエイプロテインは吸収が速い傾向がありますが、ソイプロテインでも筋肉づくりに必要なアミノ酸を補給できます。

筋肥大を目指す場合は、吸収速度だけでなく、1日の摂取量や食事全体のバランスを重視しましょう。

研究ではソイプロテインとホエイに筋肥大の差がある?

ソイプロテインとホエイプロテインの違いについては、実際に筋力トレーニングを行う人を対象とした研究もあります。

例えば、Mortonらが2018年に発表したメタ分析では、筋力トレーニングにたんぱく質補給を組み合わせた研究をまとめ、筋肉量や筋力への影響を検討しています。

この研究では、たんぱく質補給は筋力トレーニングによる筋肉量や筋力の増加を後押しする可能性が示されました。一方で、たんぱく質の種類だけが筋肥大の結果を決めるわけではないことも読み取れます。

また、ソイプロテインと動物性たんぱく質を比較した研究では、短期的な筋たんぱく質合成反応に差が見られる場合がある一方、長期間のトレーニングによる筋肉量や筋力の変化には明確な差が認められない研究もあります。

例えば、Messinaらによる2018年のメタ分析では、筋力トレーニングと組み合わせたソイプロテインと動物性たんぱく質の補給について、筋力や除脂肪体重への影響を比較しています。

その結果、解析対象となった研究では、ソイプロテインと動物性たんぱく質の間で筋力や除脂肪体重の増加に有意な差は認められませんでした。

ただし、研究ごとに対象者の年齢、トレーニング経験、摂取量、研究期間などが異なります。

また、「有意差がない」という結果は、どのような条件でも完全に同じ効果があると証明したことを意味しません。

研究結果から考えられること

  • ソイプロテインでも筋力トレーニングによる筋肉量の増加は期待できる
  • 短時間の筋たんぱく質合成反応ではホエイが有利な場合がある
  • 長期的な筋肥大ではたんぱく質の種類による差が明確でない研究もある
  • 十分な摂取量やトレーニング条件を考慮する必要がある

現在の研究を踏まえると、「ソイプロテインでは筋肥大しない」と断定するのは適切ではありません。

研究を確認したい人は、以下の論文も参考になります。

  • Morton RW, et al.(2018)「A systematic review, meta-analysis and meta-regression of the effect of protein supplementation on resistance training-induced gains in muscle mass and strength in healthy adults」British Journal of Sports Medicine
  • Messina M, et al.(2018)「No Difference Between the Effects of Supplementing With Soy Protein Versus Animal Protein on Gains in Muscle Mass and Strength in Response to Resistance Exercise」International Journal of Sport Nutrition and Exercise Metabolism

男性がソイプロテインを飲むとテストステロンが下がる?

ソイプロテインについては、筋肥大への効果だけでなく、男性ホルモンへの影響を心配する人もいます。

大豆にはイソフラボンという成分が含まれており、体内でエストロゲンに似た働きを示す場合があります。

そのため、「ソイプロテインを飲むとテストステロンが下がり、筋肉がつきにくくなるのでは?」と考える人もいるようです。

しかし、大豆食品や大豆たんぱく質の摂取によって、男性のテストステロン値が一貫して低下するという明確な根拠はありません。

例えば、Reedらが2021年に発表したメタ分析では、大豆たんぱく質やイソフラボンの摂取が男性の性ホルモンに与える影響を検討しています。

その結果、解析対象となった研究では、総テストステロンや遊離テストステロンなどに有意な影響は認められませんでした。

ただし、研究で扱われた摂取量や期間には限りがあり、極端に大量の摂取についてまで安全性が保証されたわけではありません。

また、通常の大豆食品と、高濃度のイソフラボンを含むサプリメントは区別する必要があります。

イソフラボンの摂取について

通常の食品としてソイプロテインを利用することと、イソフラボンを高濃度に含むサプリメントを大量に摂取することは同じではありません。

複数の大豆イソフラボン製品を併用する場合は、含有量を確認し、過剰摂取を避けましょう。

男性だからソイプロテインを避ける必要があるとはいえませんが、摂取量や体質に配慮することは大切です。

ソイプロテインで筋肥大を目指すための飲み方と選び方

ソイプロテインで筋肥大を目指すなら、プロテインの種類だけに注目するのではなく、1日のたんぱく質摂取量やトレーニング内容、食事全体を見直すことが重要です。ここからは、具体的な使い方や注意点を解説します。

筋肥大しない原因はたんぱく質不足やトレーニングにもある

ソイプロテインを飲んでいても筋肉が増えないと感じる場合、原因がプロテインの種類にあるとは限りません。

まず確認したいのが、1日のたんぱく質摂取量です。

筋力トレーニングを行う成人では、体重1kg当たり1日約1.4〜2.0gのたんぱく質摂取量が一つの参考範囲として示されています。

例えば、体重60kgなら1日約84〜120gが目安になります。

ただし、これはすべての人に必要な固定量ではありません。運動量や年齢、健康状態によって必要量は変わります。

また、たんぱく質を十分に摂取していても、筋肉に適切な負荷がかかっていなければ筋肥大は進みにくくなります。

筋トレの回数だけでなく、扱う重量や反復回数、セット数、負荷を段階的に増やしているかも重要です。

さらに、体重を増やしたい場合は、摂取エネルギーが不足していないかも確認する必要があります。

筋肉が増えないと感じたときの確認項目

  • 1日のたんぱく質摂取量が不足していないか
  • 筋トレの負荷やセット数が適切か
  • 摂取エネルギーが不足していないか
  • 睡眠や休養を十分に確保できているか

ソイプロテインからホエイプロテインへ変更する前に、こうした基本的な部分を見直してみましょう。

ソイプロテインは1回何g・1日何回飲めばいい?

ソイプロテインを飲む量は、粉末の重量ではなく、実際に摂取できるたんぱく質量を基準に考えましょう。

例えば、たんぱく質含有率80%のソイプロテインを25g飲むと、約20gのたんぱく質を摂取できます。

一般的に、筋トレを行う成人では、1回の食事や補食で約20〜40gのたんぱく質を摂取する方法が参考になります。

ただし、必要量は体格や年齢、ほかの食事から摂取する量によって異なります。

また、ソイプロテインはホエイよりロイシン含有割合が低い傾向があるため、同じ粉末量ではロイシンの摂取量が少なくなる場合があります。

そのため、商品ごとのたんぱく質含有率を確認し、食事全体で十分な量を摂取することが大切です。

ソイプロテイン粉末量 たんぱく質量の例
20g 16g
25g 20g
30g 24g
40g 32g

※たんぱく質含有率80%と仮定した計算例です。実際の含有率は商品によって異なります。

1日に何回飲むべきかは、食事から摂取できているたんぱく質量によって変わります。

普段の食事で必要量を満たしている場合は、必ずしもプロテインを追加する必要はありません。

逆に不足している場合は、食事の補助として利用する方法が考えられます。

プロテインを飲む回数を増やすことより、1日全体で必要な量を確保することを優先しましょう。

ソイプロテインは筋トレ後と寝る前のどちらがいい?

ソイプロテインは筋トレ後にも寝る前にも利用できます。

筋トレ後は、運動による刺激を受けた筋肉でたんぱく質の合成が高まりやすい状態になります。

そのため、筋トレ後にたんぱく質を摂取することには意味があります。

ただし、トレーニング直後の数十分以内に飲まなければ筋肥大しないというわけではありません。

トレーニング前後の食事内容や、1日全体のたんぱく質摂取量も重要です。

寝る前についても、就寝前のたんぱく質摂取を調べた研究がありますが、ソイプロテインを寝る前に飲めば必ず筋肥大効果が高まると断定できるわけではありません。

例えば、夕食から就寝までの時間が長く、1日のたんぱく質が不足している場合には、寝る前に補給することも選択肢になります。

一方、食事から十分に摂取できている場合は、無理に追加する必要はありません。

また、寝る直前に大量に飲むと、胃の不快感などにつながる人もいます。

筋トレ後か寝る前かにこだわりすぎず、毎日の生活の中で無理なく続けられるタイミングを選びましょう。

ホエイプロテインとソイプロテインはどっちが筋肥大向き?

筋肥大を目的とした場合、ホエイプロテインとソイプロテインのどちらを選ぶべきか迷う人もいるでしょう。

ホエイプロテインは、ロイシン含有割合が比較的高く、消化吸収が速い傾向があります。

そのため、少ない量でロイシンを摂取したい場合や、トレーニング後に手軽にたんぱく質を補いたい場合には便利です。

一方、ソイプロテインは植物由来で、乳成分を避けたい人にも選択肢となります。ただし、商品によっては乳成分が配合されている場合があるため、原材料表示の確認が必要です。

比較項目 ソイプロテイン ホエイプロテイン
原料 大豆 牛乳
ロイシン含有割合 約8% 約10〜12%
乳糖 原料由来では含まれない 製法によって異なる
大豆アレルギー 注意が必要 通常は大豆由来ではない
牛乳アレルギー 乳成分の配合を確認 注意が必要
筋肥大への活用 可能 可能

ただし、ホエイプロテインの方が必ず大きな筋肉をつくれるというわけではありません。

十分なたんぱく質を摂取し、適切な筋トレを続けている場合、長期的な筋肥大では両者に明確な差が見られない研究もあります。

私自身、以前ホエイプロテインを使用していた時期にかゆみを感じたことがあり、現在は使用していません。

ただし、原因がホエイプロテインだったと医学的に確認されたわけではありません。

プロテインは継続して使うことも多いため、筋肥大への理論上の違いだけでなく、体質との相性や飲みやすさも大切だと考えています。

まとめ|ソイプロテインでも筋肥大しないわけではない

ソイプロテインは、ホエイプロテインと比べてロイシン含有割合や消化吸収の特性に違いがあります。

しかし、ソイプロテインにも筋肉づくりに必要な必須アミノ酸が含まれており、筋肥大を目指す人のたんぱく質補給に利用できます。

研究では、短時間の筋たんぱく質合成反応に差が見られる場合がある一方、長期間の筋力トレーニングによる筋肉量の増加には、明確な差が認められない研究もあります。

そのため、「ソイプロテインだから筋肥大しない」と考える必要はありません。

筋肉が増えないと感じる場合は、まず1日のたんぱく質摂取量、トレーニング内容、摂取エネルギー、睡眠などを見直すことが大切です。

私自身はソイプロテインを使用したものの、期待していた変化を実感できず、継続をやめました。ただし、この経験だけでソイプロテインの効果を否定するつもりはありません。

筋肥大を目指すなら、プロテインの種類だけにこだわるのではなく、十分なたんぱく質を摂取し、筋トレを継続することを優先しましょう。

ソイプロテインは、植物由来のたんぱく質を取り入れたい人や、乳成分を避けたい人にとっても選択肢になります。自分の食事や体質、目的に合った方法で活用してください。



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